使いこなしのテクニックエクスクルーシブの入力 ~エクスクルーシブマクロの設定~ エクスクルーシブ入力ツールで使うマクロデータの登録
エクスクルーシブマクロを設定する
Lite シリーズを除く ABILITY / Singer Song Writer では、「エクスクルーシブエディタ」を使って、「エクスクルーシブ入力」ツールで使用するマクロデータ(プリセットエクスクルーシブ)を追加、設定することが可能です。
ここでは一例として、「エクスクルーシブ入力」ツールの「GS音源」には用意されていない ASSIGN MODE を設定するプリセット エクスクルーシブを作成してみます。(注:ASSIGN MODE は、「RolandSC」,「RolandVSC」にすでに収録されています。)
「エクスクルーシブエディタ」を起動し、[マクロ]ボタンをクリックします。コンボボックスで「GS音源」を選択します。
GS音源(SC-8850)のMIDIインプリメンテーションを見ると、ASSIGN MODE のエクスクルーシブは以下のようになっています。
アドレス(H) | サイズ(H) | データ(H) | パラメーター | 説明 | 初期設定値(H) | 説明 |
40 1x 14 | 00 00 01 | 00 - 02 | ASSIGN MODE | 0 = SINGLE 1 = LIMITED-MULTI 2 = FULL-MULTI |
SC-8850/88Pro/88 Mapのとき 01 |
LIMITED-MULTI |
SC-55Mapのとき x=0 の場合 00 x≠0 の場合 01 |
SINGLE(Drum Part) LIMITED-MULTI(Normal Part) |
作成するエクスクルーシブは以下のようなメッセージになります。
F0 | 41 | 10 | 42 | 12 | 40 | 1x | 14 | data | sum | F7 |
"1x" の "x" はブロックナンバー(0-FH)
data は ASSIGN MODE です。
エクスクルーシブマクロでは 2つのデータまでを設定することができるので、ブロックナンバーを含む部分と、data(ASSIGN MODEの値) の部分を任意に入力できるようにすると、この ASSIGN MODE メッセージは下段のようになります。
F0 | 41 | 10 | 42 | 12 | 40 | 1x | 14 | data | sum | F7 | :実際のデータ | |
↓ | ↓ | |||||||||||
F0 | 41 | 10 | 42 | 12 | CS | 40 | DT | 14 | DT | SS | F7 | :入力するデータ |
"DT" は「エクスクルーシブ入力」ツールで入力するデータに対応するものです。 ブロックナンバー(パート)と ASSIGN MODE を設定できるようにします。
上記データを空いている No.35 に入力します。 MEMO のところには「エクスクルーシブ入力」ツールに表示される名前を入力します。「Assign Mode」と入力し、FILENAME 欄に適当な名前(ここでは assign とします。)を付けて、ツールバーの[保存]ボタンをクリックしてください。
「エクスクルーシブ入力」ツールを起動すると、「GS音源」のところに「Assign Mode」が追加されていることが確認できます。 エクスクルーシブ入力ツールで表示される2つのエディットボックス(データ入力欄)は、それぞれ"DT"の部分に対応しています。
前述のマスターボリュームはデータ入力用のエディットボックスは 1つでしたが、今回作成した「Assign Mode」は 2つエディットボックスが入力可能となっています。
では、一例としてGS音源(SC-55Map)の Part 10 (デフォルトで Ch10) を LIMITED MULTI に設定するエクスクルーシブを入力してみます。
Part と ブロックナンバーに関する詳細は GS音源のマニュアルを参照してください。 Part 10 のブロックナンバー は "0"、したがって左のエディットボックス に入力するデータ( 1x H ) は "10H" になります。次に、右のエディットボックス には LIMITED MULTI に対応するデータ "1" を入力します。
「エクスクルーシブ入力」ツールでは 10進数でデータを入力する必要があるので "10H"→"16", "01H"→"1"をそれぞれ入力して[OK]ボタンをクリックすれば、スコアエディタ、ステップエディタ、ピアノロールエディタなどのカーソル位置に ASSIGN MODE のエクスクルーシブが入力できます。