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がくっぽいど
がくっぽいどTOP VOCALOID2の機能 VOCALOID EDITORの特徴 がくっぽいど製品概要 がくっぽいどのエピソード

製品発売までおよそ10ヶ月。
製品企画から完成までを紹介します。

□ Vocaloid製品 企画スタート
Vocloid2を本物のアーティストの声で。「自分で作ったメロディと歌詞を、誰もが知る実在のアーティストに歌ってもらえる!!」そんな夢がかなえられたらと企画がスタートしたのが昨年の11月ごろでした。

なかなか受けてはもらえないだろうと思いながらも、何人かの候補が挙がりましたが、携帯電話の着ボイスなどいつも新しいこと にチャレンジされているGACKTさんなら、もしかしたらこの企画の面白さを理解していただけるかも知れないと、僅かな期待を寄せて、オーファーをしてみたところ、快諾をいただけました。

声も聞けば誰でもGACKTさんであることが分かりインパクトも絶大で早速「がくっぽいど」(この時点ではまだ商品名などは未定でした)の企画がスタートです。


□ GACKTさんの声を録音
GACKTさんサイドとスケジュールの調整に入り、12月の中旬に1回目の録音を実施。 録音は呪文のような言葉を音程を変えて歌ってもらいますが、言葉によってはGACKTさん自らリテイクを希望されるなど、やるからには「いいものを作りたい」という気持ちがひしひしと伝わってきて、こちらもかなり緊張した中での録音となりました。

休憩を申し出ても、GACKTさんは「大丈夫だから続けてやろう」と、とても集中して作業を続けられて、全体にリテイクなどもほとんどなく、4時間ほどで終わりました。 (ぶっ通しで4時間も歌い続けられるとはさすがです。集中力とプロ意識の高さ、そして4時間歌い続けられるそのプロフェッショナルな喉や歌声に驚きを隠せませんでした。)

録音後、色々お話させていただきましたが、GACKTさんはVocaloid2「初音ミク」もよくご存知で、色々なアイデアもお聞きすることができ、「がくっぽいど」という商品名もGACKTさんとの話の中で決まりました。

Vocaloidには合う声質と合わない声質があり、録音後、実際にテストで音声DBを作成してからでないと発売できるかどうか分からないというところがありますが、その点もGACKTさんはご理解くださり、1回目の録音が無事終了です。


□ 2回目の録音
1回目の録音を元にテスト的にVocaloidで歌わせてみたところ、声質的には問題ないということが分かったものの、よりクォリティの高い製品作りを行うため、1月の下旬に2回目の録音を行う。(1回目の録音とまったく同じ内容での録音ですが、ベストなテイクを採用するためです。)


□ 音声データベースの作成
2回目の録音後、音声データベースの作成に入る。 このデータベースが、商品のクオリティを左右することになるのであせりは禁物、じっくり時間を掛け丁寧に作業を行う必要があります。

音声データは、GACKTさんに呪文のような言葉、たとえば(アダアダイダとか)をある音程で歌ってもらい、そこから言葉のつながりの部分を抽出するのですが、どの部分を抽出するかによって、言葉の頭でノイズが乗ったりうまく繋がらなかったりします。そういった部分の調整に非常に時間がかかりました。

50音が歌えればよいというものではなく、言葉と言葉のつながりの部分が非常に重要で、音符の長さや音程、つながる言葉など色々なパターンでのチェックが必要になります。ある言葉のつながり、例えば「あ - だ」の間でノイズが乗る、しかもある音程のみで、というようなこともあり、どれだけのパターンでチェックできるかが勝負になります。

また、ノイズを取り除くにも、試行錯誤を繰り返すことになり、このデータベースの調整には、結果的に5ヶ月近くかかりました。当初予定していた発売時期から大幅に遅れていることもあり4月上旬ごろに、GACKTさんに説明を行いましたが、「クオリティの高いものを目指そうよ」という前向きなお返事でした。

データベース作成期間の前半では、本当に自然に歌わせることができるかなどかなり不安な部分もありましたが、6月上旬にはある程度期待できるものが出来、また、パッケージのイラスト変更のために発売が延びたこともあって、さらに細かな調整を行うことができました。


サンプル曲の作成
6月に入り、音声DBもほぼ完成に近づき、サンプル曲の制作にとりかかる。

○選曲
色々な意見が出ましたが、GACKTさんご本人の曲「RETURNER〜闇の終焉〜」「君に逢いたくて」の2曲とその他の曲3曲に決定。  

「大きな古時計」
マニュアルでの解説用のためにシンプルな曲が良いのではということで 「大きな古時計」になりました。 当社HPでも製品発表時にいわゆるベタうち状態で公開していました。 製品にはエディット(調整)したバージョンを入れています。

「島唄」
Vocaloidで面白いエディットが出来るのではないかという点と、以前にGACKTさんがテレビ番組の企画で歌われていたのがとてもハマっていたので、選曲しました。

GACKTさんのファンクラブ限定発売版には通常版のサンプル曲に加え、GACKTさんが歌うと面白い意外性のある童謡2曲と演歌1曲、そして名前の部分に好きな名前を入れられるHappyBirthdayを入れることになりました。

○制作
・音符の入力: 歌詞どおりではなく、 子音と母音を別々の音符で入力したり、子音部分を別の音程でごく短い音符で入力したりしています。 また、ビブラートやアタックを調整しています。

・DYN(ダイナミクス):1音1音DYNのカーブを書いています。

・その他のパラメータ: 必要に応じて、PIT(ピッチベンド)、POR(ポルタメントタイミング)、 BRE(ブレス)、BRI(ブライトネス)、CLE(クリアネス) などのパラメータも細かく設定してます。  

・MIX :VOCALOID Editorから各パートをWAVファイルに書き出し、 DAWのソフト(Singer Song Writer)上で、カラオケのWAVファイルとMIXしました。「RETURNER〜闇の終焉〜」、「君に逢いたくて」のカラオケは 日本クラウン株式会社様のご協力の元、CD原版を使用しています。

その他の楽曲のカラオケは打ち込み、録音を行い、別途制作しています。MIX時には、VOCALOID Editorで各トラック毎に書き出したボーカルパー トに対して、DAW上で若干のタイミング補正、音量の補正を行いました。また、リバーブ、EQ、コンプレッサーなどのエフェクトをかけ、MIXを行いました。 特に「RETURNER〜闇の終焉〜」のサビ前の部分は、DAW上かなり深いリバーブを用いて、若干フォルマントを変更、音量カーブを書いています。

・マスタリング:MIX後、マキシマイザーなどのエフェクトを使用してマスタリングしています。 商品には、全サンプル曲のvsqファイルを同梱していますので、どのようなエディットを行っているかをご確認いただけると思います。(デモ曲制作者:がくっぽいどエディット 中村安彦 & N.村上) エディット画面と再生音をよく聞き比べ、ご自分で制作される際の参考にして いただければと思います。


FIX
サンプル曲を制作している段階でも、音声データベースは、細かな調整を行っていました。6月下旬に最終の音声データベースをFIXしましたが、FIX前夜まで音声の入れ替えなどの作業が続けられ、ようやく音声データベースが完成しました。

使いやすい音声データとなっていると思いますので、ユーザーの皆様に色々な曲を制作してもらえれば大変うれしいです。


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