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第2回 人に好まれるメロディーの秘密
皆さんどんな音楽が好きですか?

ポップス以外にも世界には様々な音楽があり、中にはリズムだけのものもありますが、多くの人に親しまれている音楽には大抵の場合メロディーがありますよね。

そう、今日はその「メロディー」について、人に好まれるメロディー作りのヒントをレクチャーしたいと思います。


どっちのメロディーが印象的でしょう?

まずはじめに次の2曲を聴いてみてください。


メロサンプル2a

メロサンプル2b


どちらが印象に残りましたか?

恐らく多くの人は最初の方を選んだのではないでしょうか。

ではこのふたつのメロディーの違いを楽譜で検証してみましょう。

楽譜の読み方に関しては後日改めて解説しますので、読めない人は大まかな動きを見てもらえばOKです。

メロサンプル2a

こちらはAとC、BとDがそれぞれ同じような音符の動き方をしています。
しかも、よく見るとAの中の1小節目と2小節目のリズムや音の動き方も一緒ですね。
しかもそのリズムはシンプルです。


メロサンプル2b

こちらのメロディーはA・B・C・Dが全く違う動きをしています。リズムパターンもすべて違うので、憶えづらいのです。

そう、ここで大事なのは、印象的なメロディーを作るにはシンプルな「モチーフ」(※1)を繰り返し使うということです。

なぜなら、シンプルなモチーフを繰り返すと、聞いている人はメロディーを憶えやすくなり、その結果すぐに口ずさめるようになるからです。

ポピュラー系の音楽の中でも特にヒットする曲はこのような「モチーフの反復」というアプローチを取っていることが多いといえます。(※2)

※1)モチーフとはテーマを構成する最小単位のメロディーのこと。
※2)すべてのヒット曲がそうであるわけではありません。また例えばバート・バカラックのように次々と展開するメロディーを得意とする作家もいます。


どっちのメロディーが印象的でしょう?

では実際に皆さんご存知の超有名曲がどうなっているか見てみましょう。


メロサンプル2c


ドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』の第2楽章です。

この曲はゆっくりしているので他の曲の半分くらいのスピードで進みます。
言い換えると、先の楽曲の8小節相当の音符が4小節で書かれているということです。
  1. 1小節目は同じリズムのモチーフを繰り返しています。
    仮にここをaとします。

  2. 2小節目はそれまでとは異なるリズムなので、2つ目のbと考えます。

  3. 3小節目は1小節と全く同じaです。

  4. 4小節は2小節目とモチーフ的にはほぼ同一系統ですが、音程とリズムが微妙に異なります。
    ここはb'と考えます。
要するにこの曲の冒頭4小節は、1小節単位でフレーズを見ると、a-b-a-b'と言うことになります。

言い換えれば、後半のバリエーションの少々異なる2小節のパターンを繰り返していると言うことになります。
先のオリジナル曲の半分の長さで展開していますが、形としては同じ事です。

同じようにa-b-a-b'という形を持っているものには『早春賦』やベートーヴェンの『交響曲第9番』などが挙げられます。
また『ラブミーテンダー』でおなじみの『オーラリー』などは単にa-bを2回繰り返しています。

いずれにしても、このようにフレーズが4小節や8小節でひとつのまとまりになっている楽曲は非常に多いものです。


メロサンプル2d


『早春賦』を見てみましょう。
これは6/8拍子ですが、やはり同じようにa-b-a-b'です。


Tips!! モチーフはシンプルに!!

同じモチーフを繰り返すにも、元のモチーフが難しければやはり憶えにくくなってしまいます。
基本的にはなるべくシンプルなリズムで、使う音程もあまり複雑なものは避けたいところです。

モチーフは連続3回まで!?
先の楽曲の中で冒頭のモチーフを連続で2回繰り返しているものがありました。
もちろん全く同じというわけではなく、リズムや音の上がり下がり方などを踏襲しつつも違う音程を使っているのもポイントなのです。

このように同じモチーフを変化させつつ何度も連続するアプローチもメロ作りのひとつの定石なのですが、では、いったい何回くらい連続が良いのでしょう?
サンプルを作ってみましたので聴いてみましょう。


サンプル2e


サンプル2f


サンプル2g


いかがでしょう?
3回までは許容できますが、4回繰り返すと少ししつこい感じがしませんか?

もちろん絶対にやっていけない訳ではないのですが、これに続く4小節は全く違うモチーフが良いであろうと言うことは想像できるはずです。

このように同じモチーフを繰り返す場合は、一般的には3回までに留めておくのが無難です。

ひとつのモチーフを執拗に繰り返すことで最も有名な曲と言えば、ベートーヴェンの『運命』ですが、やはり連続で繰り返すのは基本的には3回までです。

さて、今回はここまで。

今回のパターン以外にも組み合わせ方はありますが、まずはモチーフを発展させたり繰り返したりしながらフレーズを組み立てて、それがまとまってメロディーを形成して行くということを分かっていただければと思います。

ちなみにAKB48のヒット曲『ヘビーローテーション』や『Beginner』などにも今回説明した部分を見つけることができるはず。
是非探してみましょう。

フレーズの発展のさせ方やコードの付け方のレクチャーはまた別の機会にじっくりやります。


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